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記事2021年9月3日 2554号 (6面)
千葉経済学園の取り組み
手作りの横断幕掲出/募金で茶菓提供
医療従事者へ感謝を伝えるサンクスキャンペーン

 千葉経済大学などを運営する学校法人千葉経済学園(千葉市稲毛区)では、所属の同大学・同大学短期大学部・同大学附属高校による合同の組織「千葉経済学園ボランティアセンター」に所属する学生・生徒・教職員が今年の春からコロナ対応に尽力する医療従事者に感謝を伝える活動「サンクスキャンペーン」を行っている。中心駅の構内に同学園のほか近隣の教育機関も協力した手作りの横断幕を3月末から約3カ月間掲出。今月下旬からは募金で茶菓を購入し医療従事者に提供する活動も行う予定だ。


 ボランティアセンターは2018年12月、所属の3校ごとに別々だったボランティア活動を一元的に行う目的で発足。台風や洪水被害への募金活動など3校が協力して積極的な活動を行ってきた。2020年から世界全体がコロナ禍に見舞われ、センターでは今年、医療従事者へのメッセージを込めた横断幕の制作を決定。2018年から同大学・短大と連携協定を結んでいる千葉都市モノレール鰍フ協力を得て、利用客が多い同社の千葉駅構内に掲出することとなった。


 横断幕は2張りを制作。一つは高校書道部による感謝とコロナ収束の思いを伝える文言が大きく書かれ、バックに同学園在学・在職者がメッセージやイニシャルなどを書いた折り紙を使ったちぎり絵の虹が描かれた(長さ約7メートル70センチ、高さ約80センチ)。もう一つは高校美術部がデザインし同学園近隣の小・中学校なども手伝った、千葉県のキャラクター「チーバくん」がモノレールにふんした姿のちぎり絵となっている(長さ約4メートル、高さ約1メートル20センチ)。


 3月30日に同駅で行われた掲出式には佐久間勝彦・同学園理事長や川上千里・同社社長(当時)はじめ、制作に携わったセンターのメンバーも出席。メンバーのうち高校の生徒は「一人一人に1枚ずつ渡して、模造紙5枚分にわたるちぎり絵を作っていった。想像していたよりもきれいにできた」と話したほか、大学の学生は「自分も何かの役に立ちたいと思って活動を始めた。コロナ禍の中でも大勢の人たちに協力してもらい成し遂げられてうれしい」と語った。掲出は当初1カ月間の予定だったが、6月上旬まで延長された。


 掲出式の当日、続編として募金を呼び掛け疲労回復に有効とされる茶菓を提供することがメンバーに伝えられ、サンクスキャンペーンと銘打って活動が継続されることに。だが緊急事態宣言などの影響でずっと延期されている。そうした中でも別の活動を行うべく、8月から同学園の道路側フェンスに横断幕のうち1張りを再掲出し、もう1張りも9月1日から商業施設に掲げた。そして延期していた募金による茶菓提供の活動も9月下旬から開始し、加えて同学園内での献血活動も行うとしている。


 キャンペーンについて粟沢尚志センター長(同大学教授)は「今回の活動は、コロナ禍での医療という公益のために働いておられる方々を少しでも応援できれば、との願いを込めている」と意気込みを述べている。


手作りの横断幕を駅内に掲出


8月には学園のフェンスに再掲出

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