大阪私立中学校高等学校連合会（辻󠄀本賢会長＝金蘭千里学園理事長・学園長）は１１月１２日、大阪市都島区の大阪私学会館で「７０周年記念式典」を開催した。

　辻󠄀本会長は式辞の中で、同中高連加盟校が高校１０８校・中学校６２校で高校生生徒数が９万１６７３人であること等を報告した上で、私学補助については、経常費補助の充実を要請。また、生徒収容問題については、公私協調を期待していることを挙げ、「私学教育は、『私学は一つ、教育は私学から』を合言葉に、教育の多様性を追求し、本連合会は将来を見据え、次の一歩を踏み出す決意だ」と述べた。

　来賓の橋本正司・大阪府教育長は、吉村洋文・大阪府知事の祝辞を代読。同連合会が昭和２７年創立以来、大阪私学が建学の精神の下に、個性を大事に私学ならではの教育を実践してきたことを高く評価し、「大阪私学は府民の信頼を得ている。私学への進学率が増えてきた。魅力づくりや特色づくりが支持されたからだ。これから一層のグローバル化を推進し、リーダーシップや生きる力を身に付けさせることなど私学の取り組みに期待する」と述べた。

　鈴木憲・大阪府議会議長は、大阪私学が個性豊かで、グローバル教育、魅力づくりを行い、有為な人材を輩出してきたことで、府民の信頼を得てきたこと等を述べた上で「府議会としては、公教育の一翼を担い、大阪私学が日本一の教育を実現するために私立学校の振興に努める」とあいさつした。

　森和臣・大阪府議会私学振興議員連盟会長は祝辞の中で、大阪の私学が建学の精神の下、独自の校風をつくり、学力をはじめスポーツ、文化芸術面で全国屈指の成績を収めていること、大阪府の教育力の原動力になっていること、９月の府議会で私学助成の充実等の意見が議決されたこと、公教育の一翼を担い大阪私学の役割が大きくなっていることを指摘し「私学教育の充実に全力で取り組んでいく」と述べた。

　吉田晋・日本私立中学高等学校連合会長は、大阪私立中学校高等学校連合会が日本私立中学高等学校連合会における先導的な役割を果たしていること等を報告し、「大阪私学は建学の精神の下で特色ある教育を行い、府民の信頼を勝ち得てきた。さまざまな課題を解決し大阪らしさを発揮し、ますます発展することを期待する」と述べた。

　また、摺河祐彦・近畿私立中学高等学校連合会長は祝辞の中で「大阪私学は多くの有為な人材を輩出している」とし、大阪私学の発展を祈願した。

　大阪府知事感謝状贈呈、大阪私立中学校高等学校連合会会長表彰授与（功労者表彰役員１２人・同附置組織２５人、永年勤続表彰７２１人）、大阪私立中学校高等学校連合会会長感謝状贈呈が行われた。

　永年勤続被表彰者を代表して、岩井一（大阪医科薬科大学常務理事）は「『私学は一つ　教育は私学から』の下に、知恵を出し合い、危機を乗り越えてきた。全員を代表して感謝を表したい」と謝辞を述べた。