神田外語大学の取り組み

老舗米菓子店東あられと連携して商品を企画販売
「世界を感じる、旅するお煎餅」コンセプトに
神田外語大学(千葉県千葉市)外国語学部国際コミュニケーション学科の鶴岡公幸教授ゼミの学生たちはこのほど、本店を東京都墨田区、工場を千葉県内に構える老舗米菓子店「東あられ本鋪」(東あられ)と連携して企画・販売してきたコラボ商品「Petit(プティ)Voyage(ヴォヤージュ)」の第二弾商品を開発した。
同商品は「世界を感じる、旅するお煎餅」をコンセプトに企画・開発され、世界各国のフレーバーを楽しめるポケットサイズのあられ煎餅で、第一弾として、昨年10月から「メープル醤油」(カナダ×日本)と「パエリア風」(スペイン×日本)の2種類を販売。今回、第二弾として「ハリッサおかき」(チュニジア×日本)と「杏仁豆腐あられ」(中国×日本)を加えた。3月末から、東あられが展開する洋風から和風まで、さまざまな味を楽しめる「両国シリーズ」として、ザ・ガーデン自由が丘(そごう千葉店)で販売する予定となっている。
鶴岡ゼミは、マーケティングを実践的に学ぶことを目的としており、食品製造業・飲食業との共同プロジェクトを手掛けてきた。現在4年生7人、3年生12人が所属している。過去にも千葉県にある食品企業と連携して、いくつもの商品を企画・商品化してきた。
東あられは明治43(1910)年、東京両国で初代小林桝恵美氏が創業した。以来、115年にわたり「美味しいお菓子を通じて喜びと幸せを」をモットーに米菓作りに励んできた。近年は、ゴーダチーズやパクチーなど、新たな味わいにも積極的に挑戦している。
令和元年当初、鶴岡ゼミの学生たちと東あられは、同大学の卒業式でコラボ商品の販売を予定していたが、コロナ禍の影響でプロジェクトが中断した。コロナ禍の収束を経て、昨年5月からプロジェクトを再開し、ゼミ生たちと東あられの小林宏太郎社長が打ち合わせを重ね、フレーバーの企画立案を進める一方、パッケージシールのデザインなどを試行錯誤しながら、完成させた。
鶴岡ゼミの関口小百合さん(同学科国際ビジネスキャリア専攻3年)は「第二弾では『日本にいながらも海外旅行をした気分を味わってほしい』という思いに『知っている国以外にも魅力的な国があることを広めたい』というコンセプトを加えてアイデアを出し合った。あまり市場にない味に挑戦しているため悩むこともあったものの、試食会を重ねるごとに、想像を超える味を引き出してくれる東あられさんとの商品開発は楽しさを感じるとともに、とても刺激的な経験となった。自国の食文化で知る世界の味を楽しんでほしい」とコメントしている。
小林社長は「前回いただいたお話は神田外語大学ならではの企画で、複数言語でせんべいにお祝いの言葉をプリントしたものだった。今回の企画は、それをさらにブラッシュアップしたものとなり、いろいろな味のあられを作ってきた弊社にとっても新たなチャレンジとなった。昨年、商品化されたものに加えて、今回、2種類の味わいのものが加わったが、いずれも市場では見かけないフレーバーとなっている」と話している。