3261. 波乱少ない2003年私大入試の出願状況
2003年3月13日
二〇〇三年の私立大学入試への出願状況を総括すると、飛び抜けた花形もなければ、極端な不人気もない、波乱の少ない入試の年だったといえる。 今春の大学・短大受験生は現役七十二万六千人、浪人生は十四万人で合計八十六万六千人の実人員と推定される。これは昨年の八十七万七千人より一・三%減っている。しかし、私立大学の延べ志願者数は併願によって昨年より増えた。一般選抜入試だけについてみても一〇一・三%であり、国公立大学の一〇〇・五%をやや上回る。 増えた原因はセンター試験の影響が大きい。代々木ゼミナールが志願者数を公表した二百十一私立大学(募集定員では全私大の七九・七%)を二月中旬で集計したところでは、昨年に比べて一〇二%の志願状況と...
3262. 新校長インタビュー (74) ―― 共立女子第二中学校・高等学校
2003年3月13日
共立女子第二中学校・高等学校(三栗谷隆校長、東京都八王子市)は、月夜峰と呼ばれる緑豊かな丘陵に位置し、約二十二万平方メートルの広大な校地には二つの体育館をはじめ、グラウンド、大講堂、図書館、天文ドームなどの施設が整っている。 共立女子学園は女性の自主性と社会的自立の育成を目的に、「誠実、勤勉、友愛」を校訓に掲げ、明治から今日まで女性の社会的地位の向上に大きく貢献している。 三栗谷校長は「女子校の場合は当然のことながら、何でも女子がやらねばなりません。こういう雰囲気の中でこそ、女子の自主性は芽生え、育つのです」と、女子校の存在意義を示す。 同校では、難関大学に入れることだけを目標とするのではなく、クラブ活動や部活動などに...
3263. 大阪と神奈川で私学予算決まる (1)
2003年3月13日
大阪府の平成十五年度の私学振興予算案が決まった。私学振興予算案の総額は六百一億三千二百十五万三千円となり、前年度と比べて一・六%の減となった。経常費補助の生徒等一人当たりの単価は、高校が二十九万千九百円で前年度と同額、中学が二十七万五千七百十四円で二・五%増、小学校が二十六万五百円で〇・八%増となった。 経常費補助の幼稚園児一人当たりの単価は十四万九千五百六十五円となり、前年度と比べて三・三%アップした。 授業料軽減補助は総額で六十二億七千二百九十一万円となり、前年度と比べて五・七%の増と順調に伸びた。世帯別にみると、生活保護世帯では一人当たり三十五万円、また標準四人世帯で収入が四百三十万円以下の場合が一人当たり二十五...
3264. 私学生徒学費緊急支援補助 親の失職、倒産などで収入激減に
2003年3月13日
神奈川県の平成十五年度の私学振興予算案の総額が四百七十億六千三百八十二万六千円と決まった。前年度と比べて〇・二%増となった。 同県は平成十二年度に導入した標準的運営費方式を導入し、経常費補助の充実を図っている。経常費補助の総額は四百三十七億六千七百五十九万四千円となり、前年度と比べて〇・七%の増額だった。このうち高校が百九十九億三千三百四十七万九千円(〇・二%減)、中等教育学校が二億五千四十万八千円(二八・七%増)、中学校が五十六億八千四百五十五万円(〇・九%減)、小学校は二十一億九千四十六万千円(〇・八%増)となっている。また幼稚園が百三十七億七千二百三十九万二千円(二・一%増)。専修学校各種学校が十三億四千三百七十...
3265. 中教審基本問題部会 課題の整理ほぼ終了
2003年3月3日
中央教育審議会は二月二十四日、東京・千代田区内のホテルで二十七回目となる基本問題部会(部会長=鳥居泰彦・慶應義塾学事顧問)を開き、私学振興を新たに教育基本法に規定することの是非などを討議した。委員からは「国公私立といった設置者のいかんに関わらず、学校の意欲や能力等に応じた支援(イコール・フッティング)の実現を」といった意見や、「私学が自由に活動できることは民主主義の一つの表れ」といった意見が出されるなど、私学振興を教育基本法に位置づけることに異論を唱える意見はなかった。この日をもって残っていた課題の整理が終了したことから、次回三月三日の部会では、答申案等の検討が行われる予定で、新しい教育基本法に私立学校の振興が規定され...