平成十九年度の私学助成に係る地方交付税措置額が、このほど明らかになった。それによると来年度の私立高校等に対する私学助成に係る地方交付税措置額の総額は、五千百八十八億円で前年度に比べ一億円の微増。国庫補助（一千三十八億五千万円）と合わせた私立高校等への私学助成に係る財源措置の総額は、国庫補助が据え置きとなったことから、前年度比一億円増の六千二百二十六億五千万円となった。伸び率はゼロ％。

　地方交付税による私立高校等に対する私学助成に係る財源措置は、昭和四十五年に八十三億円、生徒等一人当たり単価は小・中・高校で五千円、幼稚園で二千円から始まった。その後、順調に伸びたものの、ここ数年は政府の厳しい財政事情から平成十六年度には昭和四十五年度以来初めて前年度比〇・四％のマイナスとなった。
　平成十九年度の国庫補助分（一千三十八億五千万円）は、文部科学省が直接、学校法人に交付する補助分（二十八億八千九百万円）と都道府県向け補助金（一千九億六千百万円）の合計額。
　生徒等一人当たり単価は、高校（全日制・定時制）で、地方交付税による財源措置が二十四万一千六百円（前年度比〇・六％、一千五百円増）、それに国庫補助金五万一千九百六十円（同一・一七％、六百円増）を加えた、いわゆる標準単価は二十九万三千五百六十円（同〇・七％、二千百円増）。
　中学校は、地方交付税措置が二十四万九百円（同〇・七％、一千七百円増）、国庫補助が四万五千五百四十六円（同〇・六％、二百七十三円増）で、両者を合わせた財源措置額は二十八万六千四百四十六円（同〇・七％、一千九百七十三円増）。小学校は、地方交付税措置が二十四万九百円（同〇・七％、一千七百円増）、国庫補助が四万三千八百九十八円（同〇・六％、二百六十円増）で、両者を合わせた標準単価は、二十八万四千七百九十八円（同〇・七％、一千九百六十円増）となった。
　幼稚園は、もともと補助単価が低いということから、小・中・高校を上回る単価の引き上げが行われているが、十九年度の地方交付税措置は十三万八千四百円（同一・六％、二千二百円増）、国庫補助は二万二千二百五十二円（同一・一七％、二百五十八円増）で、両者を合わせた標準単価は十六万六百五十二円（同一・六％、二千四百五十八円増）で初めて十六万円台に乗った。